VOL.2  【なぜ“香り”が心身に影響するの？】

嗅覚（香りを感じる感覚）は、ヒトをはじめとする生物にとって

生きるために必要な大事な感覚であり、

進化の段階で早期に発展した原始的な感覚と言われています。

嗅覚で得た情報は、無意識のうちに脳に送られます。

香りの情報（刺激など）が脳に伝わるまでの時間はわずか0.2秒。

痛みの刺激が脳に伝わるまでの時間は約0.9秒とされているので、

いかに“香り”が脳に速く伝わるかがこの比較でもわかるかと思います。

嗅覚は、なぜこんなにも脳に素早く情報を送る仕組みになっているのでしょうか。

それは“嗅覚”が人間の生存本能に深く関わっているからです。

たとえば野生動物であれば、水や食べ物のありかをにおいで探し当てますし、

天敵の存在や危険な食べ物・腐った食べ物を察知して避けるためにも嗅覚が役立ちます。

嗅覚の発達のおかげで、わたしたちはここまで進化して命をつなげることができたのです。

「アロマテラピーがなぜ、気分や体調の改善に役立つのか」、

そのメカニズムも、脳と香りの関係で説明することができます。

爽やかでフレッシュな香りを嗅ぐと一瞬で眠気が吹き飛んだり、

また好きな香りを嗅ぐと心が落ち着いたり、

また懐かしいにおいを感じると過去の記憶が思い起こされたり……。

香りがヒトの心や体の奥深いところで刺激を感じて、

特定の感情や変化を起こさせるのは、

嗅覚が「心身が求めているもの、求めていないもの」を古来より記憶しているからです。

“香り”を嗅ぐことで、心身に必要な状態や感情を呼び起こすことができるということは、

「なりたい自分」を“香り”の力で目指すことができるということでもあります。

ぜひ香りを上手に味方にして、毎日を健やかでハッピーなものにしていきましょう！

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執筆者プロフィール：島みるを

美と香りと幸せの関係を研究し続けてウン十年。

「Happyは、自分の手で引き寄せられる」を信条に、

あらゆるシーンで脳内幸福ホルモンの分泌促進を実践中。

とくに恋愛と睡眠には香りの効果をフル活用。

効果は……本当に「テキメン」です（笑）。

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