公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)総合資格認定校 アロマライセンスカレッジ

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VOL.85 『マテリア・メディカ』

コラム

ペタニウス・ディオスコリデス(40年頃〜90年)は、医者であり、薬理学者、植物学者でもあり、薬理学と薬草学の父と言われている人物です。

 軍医としていたるところを旅する機会があったため、方々で生息している薬物・薬草を研究しました。

その経験を活かして『薬物誌』、通称『マテリア・メディカ』をまとめます。

もっとも完全な本草書と称されており、出版100年後の紀元2世紀終盤には、ローマ全体に広く浸透した著書です。

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薬理効果(収れん、下剤、利尿作用など)ごとに分類された薬物植物は600種類、植物・動物・鉱物など1000項目にも及んでいます。

 

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ディオスコリデスは「薬物が芽吹く時から、成熟して枯れるまでの一連の成長過程を観察しないと、薬草固有の性質は理解できない」と、とにかく「観察すること」を重視していたそうです。

 

具体的には、

「マツ類を焼いた時のばい煙はアイシャドウになる。

また、ただれ眼やまつげの脱毛、流涙症にも効果あり」

などの記述があります。

これって、今ではその研究・効果が立証されているフラバンジェノールなどの成分に近いものがありますよね。

つまり、薬やスキンケアコスメの基盤ともなっているわけです。

 

なんと彼の『マテリア・メディア』は、現在もヨーロッパのハーブ・アロマのバイブルとして愛読されているとのこと。

それだけ完成度が高かった著書だったのですね。

 

彼らの研究があったからこそ、現在のアロマテラピーやナチュラルコスメ、薬学・医学が発達したのだと考えると、先人のなみなみならぬ努力に感謝せざるをえないですよね。

 

次回も引き続き、古代におけるアロマテラピーの歴史エピソードをご紹介いたします。

お楽しみに!

(島みるを)

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