VOL.89 ラベンダーの効能を見つけたのは?
コラム
前回、『僧院医学の発展』をご紹介いたしましたが、
人物がヒルデガルト
中世ドイツの
ベネディクト会系女子修道院長
で神秘家作曲家でもある女性。
ハーブを活用した治療法の書籍をまとめており、
ドイツにおける植物学の基礎を築いた人と言われています。
また最初にラベンダーの効能を紹介したのも、
このヒルデカルトとされています。
『生ける光の影』と言われる幻視体験(ヴィジオ)を、
5歳あたりから体験していたと自らのまとめで示されています。
生き生きとした光の影が現れ、その光のなかに様々な様相が形となって浮かび上がり輝く。
炎のように言葉が彼女に伝わり、また見たものの意味づけは一瞬にしてなされ、長く、長く記憶にとどまる。
また別の『生ける光』がそのなかに現れることがあるが、それを見ると苦悩や悲しみがすべて彼女から去ってしまい、気持ちが若返る。
幻視体験が、彼女の特異体質なのか植物の力を借りてなのかはわかりませんが、いずれにせよ彼女が
のは間違いないようです。
実は、わたしの友人にも修道士がいますが「溢れるような幸福感」に満たされることが多々あるそうです。
それは特別なことではなく、祈りの力や神の教えに触れたときに起るそうなのですが、なんとなく「わかる!」と共感してしまいました。
物質や状態を満たされることだけが「幸福」ではないということですね。
状況や環境が変わらないとしても、誰しも自分の脳内で「多幸感」を生み出すことは可能なのです。
ヒトはそういう風に出来ているのではないかと、実は密かに思っているわたしなのでした。
(島みるを)
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